VTECエンジンのメンテナンス

スプールバルブとシリンダーヘッドの間のパッキンからのオイル漏れに注意

VTECエンジンは、低速(常用回転)域での出力特性と、高回転域での高出力を両立させた理想的なエンジンです。これはプロフィールの違う、低速用と高速用の2種類のカムをカムシャフトに設け、回転域によってバルブの開閉時期及びリフト量を、油圧によって切り換えているからです。

この切り換えの油圧を制御しているのがスプールバルブです。スプールバルブにはカムの切り換えを行うため、最大5kg/u以上のエンジンと同じ油圧が常にかかっています。

このためVTECエンジンでは、スプールバルブとシリンダーヘッドの間の、パッキンからのオイル漏れが発生する場合があります。オイル漏れがひどいと、バルブの切り換えがスムーズに行えなくなりますので、早期にパッキンを交換することをおすすめします。

(スプールバルブの奥のシールラバーもオイル漏れが多発する部分ですので同時交換をおすすめします。)
  スプールバルブとシリンダーヘッドの間のパッキンからオイルが漏れている状態。
  スプールバルブを外します
  スプールバルブを洗浄して新しいパッキンに交換します
 

スプールバルブを取り付けます。オイル漏れのないキレイな状態。



バルブクリアランスの調整

体感できる程のパワーアップ感(低下した出力の向上)が得られます

吸排気バルブは、カムシャフトで駆動されたロッカアームによって開閉されます。バルブクリアランスの狂いは、バルブの開閉時期とバルブリフト量に、そのまま悪影響を及ぼします。もともと適正なバルブクリアランスでも、使用時間と比例して、バルブ、バルブシート、ロッカアーム、カムシャフト等が摩耗してきますので、バルブクリアランスが不適正な値となり、メカニカルノイズの増大、出力の低下等につながります。

ホンダ・エンジンは、高回転、高出力特性ですので、調整は性能を保つためにも、定期的に行なうことをおすすめします。また、他のメーカー車は温感時に調整する場合もありますが、ホンダ車の場合は冷感時(エンジンが完全に冷えている状態)に調整します。

バルブクリアランス調整により、メカニカルノイズが減少し、体感できる程のパワーアップ感(低下した出力の向上)が得られ、さらに燃費の向上にもつながります。

  ヘッドカバーを外して、調整できる状態にします。
  ゲージとドライバーで適正値になるようにバルブクリアランスを調整します。

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